Entries

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

あしたば通信5月22日

ゲド戦記
    ル=グウィン 作  清水真砂子 訳
ゲド戦記

最初3巻出てしばらくしてから4巻5巻と別巻が出ました。
1度1巻目の3分の1まで読んで断念しましたが、今年になって再挑戦。
5巻まで一気に読みました。
1巻から3巻はゲドが魔法の勉強をしながら成長し、失敗し、大変な使命を果たし最後は魔法の力を失うところまでが書かれています。
3巻で作者は「わしにはわかるのだ。本当に力といえるもので、持つに値するものは、たったひとつしかないことが。それは、何かを獲得する力ではなくて、受け容れる力だ」とゲドに言わせています。
彼は強い魔法の力を持つ人ですが、かっこよいヒーローではなく、悪をあっさりやつけることもできません。
傷つき、弱さをみせながらもやるべきことをやり遂げます。
4,5巻では初老と晩年のゲドが出てきますが、主人公にしては登場場面が少なく、むしろテナー、テルー、アレンを中心に物語が進みます。
しかし、年老い魔法の力はなくなってもゲドの存在は確かなものとしてそこにあり続けるのです。
離れていても「彼ならどう考えるだろう」「そばにいて欲しい」と思われる存在。
老いること、弱さを受け入れることなど考えさせられました。
一読でそう感じましたが二読目は又違った感想を持つだろうと思わせる深い本です。


幸福に驚く力
          清水 眞砂子 著  かもがわ出版
kouhuku.png

ゲド戦記を訳した清水さんの講演録を本にしたものです。
題名が気に入って読みました。
著者は高校の先生をしているときに「ゲド戦記」に出会い訳者を専業にすることにしたと書いてあります。
「この作品を手放したら一生後悔すると思いました。納得のいくように訳せたら、あとはもう何もいらない。」しかし「ゲド戦記の作品世界は豊かで、広く、大きくて、簡単に翻訳の作業に入れる作品ではありませんでした」と言っています。
そして、魔法使いと言う言葉を使うべきか悩みます。
そこには一字一句もおろそかにせず訳そうとする姿が見えます。
また講演会の中での質問に応えて、「児童文学はハッピーエンドでおめでたいと言う人がいるが大事なことだ」と作者は答えます。
人は希望を持ち続けることよりも、絶望することのほうがずっと楽。「人間って案外おもしろいぞ」と思うほうがエネルギーがいると語り、児童文学にも言及します。
ハリーポッターについても触れています。
超人気のハリーポッターについて、児童文学に携わる人で発言している人は少ないように私は感じています。貴重な文章です。
ゲドを読んだらこの本も読んでください。
ちなみに河合隼雄さんの著書「ファンタジーを読む」もゲド戦記について書いています。
スポンサーサイト

あしたば通信 5月15日

中をそうぞうしてみよ
   佐藤雅彦+ユーフラテス 作   福音館
中をそうぞうしてみよ

福音館のかがくのとも絵本です。
千葉市にある児童書専門店「会留府」の店長さんに薦められて買いました。
題名の「中をそうぞうしてみよ」が良い名前だそうで、「そうぞうしてみよう」や「そうぞうしてみましょう」ではなく「みよ」という表現が子どもに受けているのだそうです。
お年寄りの施設で読み聞かせをしても喜ばれるとの事。
どんな本なのかそうぞうしてみよ。

うわさのがっこう へんな えんそくの うわさ
  きたやまようこ 作    講談社  
うわさのがっこう ―へんな えんそくの うわさー

表紙の絵がかわいらしく買った本です。
うわさの学校の生徒はいぬ、ばっくすくん、ふらわあちゃん、みみながくん、ねこぼう、らんらんちゃん、めだかっぷくんなどとてもユニーク。
めだかっぷくんはなんと顔がこっぷでその中にめだかを飼っているのです。
だから走ったりしません。
可愛い仲間とへびせんせいは「ひがしのもり」に遠足に行きます。
森の音や色を集めながらの遠足の様子と、森に住む虫が話すうわさ話が本の内容です。
挿絵もかわいらしく文と絵両方楽しめます。

あしたば通信  5月8日

あいうえおうさま    
寺村輝夫 文  和歌山静子 絵  デザイン 杉浦範茂 理論社
あいうえおうさま

この王様の顔を1度は見たことがあると思います。
「ぼくは王さま」の主人公のあの王様です。
その王さまが言葉遊びの絵本に登場。
今ではたくさんの言葉遊び絵本が出版されていますが、
私の手元にある本は1995年11月発行ですが、すでに70刷と記されています。
カバーの作者写真もとてもお若い。
長い間愛されている本という事がわかります。
「いちごにみるくを いっぱいいれて いますぐたべると いいだすおうさま」
「まいにちまちがえ まだまけおしみ まじめにやらずに まいったおうさま」
など出てくる王さまは食いしん坊で怠け者。
さらに、そんしたおうさま、だますおうさま、とんまなおうさま、にげるおうさま、と情けない姿が浮き彫りに。しかし王さまはどこ吹く風とばかり元気です。ユーモアある文と楽しい絵が魅力の1冊です。

すみ鬼にげた
   岩城範枝 作  松村公嗣 絵  福音館
すみ鬼にげた

すみ鬼のモデルは唐招提寺の金堂の四隅にいる木彫りの邪鬼なのだそうです。
四隅と言うからには4体の鬼の彫り物があるわけで、その中の3体はヒノキで作られ必死の形相に彫られているのに、江戸時代にマツで作られた1体の鬼は泣いているような笑っているような表情。
どうしてなんだろうと言う疑問からいろいろ想像し、このお話ができたそうです。
この本はずっと私の心の中にあり、法事で関西に行った折唐招提寺まで足を伸ばしました。
高いところにあるので表情まではわからなかったのですが、満足でした。
仏像のこと良く知らないので朝日出版社から出ている「仏像のひみつ」というイラストがたくさん載っている本を買いました。
しかしこの本の主人公は大工のヤスと鬼。
鬼の存在も気になります。そのうち鬼の本も読んでみたいです。

あしたば通信 5月1日

ハンダのびっくりプレゼント   
  アイリーン・ブラウン 作  福本友美子 訳 光村教育図書
panda.png

大きなカゴの中にたくさんの果物が入っていてそれを頭に乗せている女の子が表紙に描かれています。
肌の色が黒いので黒人かなと思います。
果物を手で持つのではなく頭に乗せて運ぶというところがこのお話の重要なポイントとなっています。
女の子の名前はハンダ。
友達のアケヨに果物を届けようと道を歩きます。
周りは草原が広がり木も植わっています。
アケヨはどの果物が好きかな~バナナかな?オレンジかな?
しっかり前を向いて歩くハンダは気がつかないけれど事件が起こっています。
絵本を見る側はわかっているその事件。
教えてあげたい気持ちになったり、果物が無くなっていく心配をしたり、その辺の見せ方はうまいな~と感心します。
さてアケヨは喜んでくれたでしょうか。
この話はケニアに住むルオ族の子どもをモデルにしているとのこと。
地球にはいろいろな暮らしをしている子どもがいるということを知るのもいいね。

ライオンとねずみ
ジェリー・ピンクニー 作  さくまゆみこ 訳  光村教育図書
lion2.png

表紙に大きなライオンの絵、裏表紙はネズミの絵。
しかし本の題名は背表紙にあるだけ。
何だろうとまずビックリします。
しかもライオンとネズミの絵の見事さ。
そうこの本は絵が90%表現しているまさに「絵本」なのです。
内容はイソップの有名な話なので文なしでも理解できますが、初めて見る子どもがどう感じるかを大切にしている気がします。
イソップのお話は教訓めいたものが多いと聞きますが、このお話を「百獣の王でもネズミに助けられる」と読むか、「恩を忘れないネズミの律儀さ」か「ジャングルに生きる動物の連帯感」・・・どのページもガルルル、キキーッなど擬音のみ。
文は書いていないので絵でいろいろ感じてください。
大人も子どもも楽しめます。

鳥の巣みつけた
   鈴木まもる 文と絵     あすなろ書房
torinosu.png

サポートセンターの事務所にもツバメが巣を作り、親鳥がエサを運んでくるといっせいにピピピ・・チュンチュンと我を主張して鳴いています。
見るとツバメの巣は泥でできているようです。
4月の「土曜あそび塾」で森の散策をしましたが、その時はメジロの巣を見つけました。
(一緒に散策した講師の先生がいたのでメジロの巣とわかった)小さくてやさしい巣でした。
土曜あそび塾では5月「鳥の巣づくり」をします。
そんなこともあってこの本が目に飛び込んできました。
作者は絵本作家であり、鳥の巣研究家なのだそうです。
日本で見かける巣だけでなく世界中の巣が、色鉛筆で詳細に描かれています。
安全に雛を育てられるようにさまざまな工夫をしている巣。親鳥の愛情のあかしです。

Appendix

プロフィール

緑区子どもサポートセンター

Author:緑区子どもサポートセンター
あしたば文庫は千葉市緑区で開いている文庫です。
このブログでは絵本の紹介を毎週していきます。

最新記事

最新コメント

最新トラックバック

検索フォーム

ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード

QR
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。